睡眠時無呼吸症候群(SAS)について
睡眠時無呼吸症候群(Sleep apnea syndrome;SAS)
<睡眠時無呼吸症候群;SASとは>
・睡眠中に呼吸停止または低呼吸の状態を繰り返す病気です。
・閉塞性、中枢性、混合性があり、閉塞性が最も一般的です。
・SASの合併症として、睡眠障害、交通事故、脳梗塞、心不全、不整脈などのリスクが増加することが知られています。
<SASの種類>
1.閉塞性睡眠時無呼吸症候群
肥満や筋弛緩など、睡眠中に鼻閉や舌根沈下等による気道閉塞が原因。
2.中枢性睡眠時無呼吸症候群
脳血管障害、重症心不全などによる呼吸障害が原因。
3.混合性睡眠時無呼吸症候群
閉塞型と中枢型の混合したもの。
<SASの治療>
治療は、生活習慣の改善、呼吸機器の装着、外科的治療などがあります。
・生活習慣の改善:禁酒、減量、禁煙、睡眠姿勢
・呼吸機器の装着:マウスピース、CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)
・外科的治療:口蓋垂軟口蓋咽頭形成術
※ CPAPとは
正式にはnCPAP(nasal Continuous Postive Airway Pressure)で、日本語では経鼻的持続陽圧呼吸療法と呼びますが、一般的にはnを略して単にCPAPと呼ばれています。
SASの潜在患者に対して、睡眠時に鼻マスクを使用し、気道に適切な圧力を加えた空気を持続的に送り込むことによって、上気道の閉塞を防いで無呼吸・低呼吸をなくす治療法です。
睡眠時無呼吸症候群が気になる方は・・・
<SASのスクリーニングチェック>をやってみましょう!
以下に当てはまる項目が多いほどSASの疑いがあります。
ご自分で気付くことが難しい項目もありますので、ご家族にも聞いてみましょう。
1. 毎晩大きなイビキをかきますか?
2. 「睡眠中に呼吸が止まっていた」と指摘されたことがありますか?
3. 昼間、眠くなることがありますか?
(居眠り運転しそうになったり、仕事中にうとうとしてしまうことがよくありますか?)
4. 朝起きた時、寝たはずなのに疲れが残っている感じや頭重感、頭痛がありますか?
5. 若い頃より体重が増えて、顔つきが変わったと言われますか?
6. メタボリックシンドロームの傾向はありますか?
該当項目が多い方は、是非ご相談ください!
「眠時無呼吸症候群」は、保険適応にて検査・治療が受けられます!
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<当院での診療の流れ>
1. 初回受診
・スクリーニングチェックの確認。
・閉塞性SASが強く疑われた場合、「終夜睡眠ポリグラフィ検査(携帯用装置を使用);PSG」を行います。
※PSGは患者様のスケジュールに合わせて、後日ご自宅に業者が訪問しセッティングを行います。
・状況に応じてメタボリックシンドロームや生活習慣病の検査を行います。
・中枢性SAS、混合性SASが疑われた場合は、原疾患の治療を検討し、状況に応じて対応可能な総合病院をご紹介します。
PSG料金:3割負担で2,160円(消費税別)
2. 2回目受診
・PSGの結果説明
AHI(無呼吸指数:1時間あたりの無呼吸回数)にて判定します。
5~15回未満:軽症
→生活習慣や睡眠姿勢の指導を行います。
15〜30回未満:中等症
→軽症に準じた指導で改善しない場合は、SAS治療を検討します。
30回以上:重症
→SAS治療(マウスピース、CPAP、外科的手術)を検討します。
※マウスピース・外科的手術は、対応可能な総合病院をご紹介します。
・その他、原因となる基礎疾患があれば併せて治療を行います。
CPAP料金:3割負担で4,050円/月(消費税別)
※CPAP装置レンタル料金を含む
ぜひ、お気軽にご相談ください!